増刊号 この検査データを読めますか?―検査値から病態を探る
Ⅰ 肝・胆・膵疾患
7 抗結核薬を内服開始後AST,ALTの異常高値を呈した59歳の女性《薬剤性肝障害》
富澤 稔
1
1独立行政法人国立病院機構下志津病院消化器内科
pp.907-912
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103674
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Ⅰ.症例
59歳の女性.主訴はなし.
現病歴:関節リウマチにて通院中.以前よりメチルプレドニゾロンを内服中であったが,治療効果を高める目的でアダリムマブの投与を開始した.結核の発症を予防するためにイソニアジドの内服を開始した.自覚症状はなかったが,イソニアジド内服開始107日後の定期受診の際に肝機能障害を認め,精査目的で入院となった.飲酒はない.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.