Laboratory Practice 〈輸血〉
血液製剤保冷庫の温度管理24時間警報システムについて
伊藤 道博
1
1千葉大学医学部附属病院輸血部
pp.365-369
発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103139
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はじめに
血液製剤の保管には,その製剤ごとに適した温度管理が求められるのは言うまでもない.血液製剤保管管理マニュアル〔厚生省薬務局:平成5年(1993年)9月〕では,赤血球製剤は2~6℃,新鮮凍結血漿は-20℃以下と定義し,その保冷庫は自記温度記録計,警報装置付きであることが求められている.
当院では,輸血部門のみならず,集中治療部,手術室に設置された2~6℃の保管条件である血液保冷庫9台,新鮮凍結血漿および輸血後感染症対策の血清保管などに用いる-20~-30℃の低温フリーザー8台,末梢造血幹細胞などの保管に用いられる-70~-80℃の超低温フリーザー4台,計21台を温度管理対象としている.
本稿では当院での運用方法を例示しながら,自記温度記録計を用いた温度記録,集中温度監視システムを用いた温度記録,温度警報発生およびその点検・管理などについて述べたいと思う.
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