今月の表紙
過形成性結節を伴う橋本病
廣川 満良
1
,
樋口 観世子
2
,
太田 寿
2
1隈病院病理診断科
2隈病院臨床検査科
pp.179
発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103080
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【症例の概要】
20歳代,女性.1年前,会社検診にて甲状腺腫大を指摘されるも放置していた.感冒を機会に来院し,左葉に2cm大の結節を触知した.生化学検査では,FT41.04(0.7-1.6)ng/dl,FT32.86(1.7-3.7)pg/ml,TSH3.318(0.3-5.0)μIU/ml,サイログロブリン27.0(0-35)ng/ml,TgAb2,825.0(0-39.9)IU/ml,TPOAb322.0(0-27.9)IU/mlであった.超音波検査にて,右葉に12mm大,左葉に25mm大の結節がみられ,穿刺吸引細胞診にて,右葉結節が乳頭癌,左葉結節が良性と診断され,甲状腺全摘術+頸部リンパ節郭清術が行われた.組織学的には,橋本病を背景に,右葉結節が乳頭癌,左葉結節が過形成性結節であった.
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