トピックス
脱メタボ―“体重8%減”を目標に
中田 由夫
1
1筑波大学大学院人間総合科学研究科疾患制御医学専攻
pp.128-129
発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102745
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
はじめに
メタボリックシンドローム(metabolic syndrome,MetS)は,内臓脂肪の過剰蓄積に加え,血圧高値や脂質代謝異常,高血糖を複数合併する循環器系疾患易発症状態と定義される1).2007年の国民健康栄養調査2)によると,わが国におけるMetSの該当者数は約1,070万人と推定され,MetSが疑われる予備軍者数は約940万人,合わせると約2,010万人にのぼる.最近の報告3)では,MetSは循環器系疾患の死亡リスクに対する独立した予測因子であるとされており,その予防改善策を講じることが急務となっている.MetSは,食事の過剰摂取と身体不活動が主因であることから,その改善には食事制限や運動実践が有効であると考えられる.本稿では,筆者らが行っている減量プログラムについて概説するとともに,MetSからの確かな脱出を達成するために必要な減量目標値について解説する.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.