Laboratory Practice 〈血液〉
多発性骨髄腫に対するサリドマイド療法
寺田 秀夫
1
1聖路加国際病院内科
pp.1309-1315
発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102659
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多発性骨髄腫(MM)とは?
多発性骨髄腫(multiple myeloma,MM)はBリンパ球系の最終分化細胞である形質細胞が腫瘍性に増殖した疾患で,好発年齢は65~70歳であり,40歳以下は2%以下といわれる.
骨髄腫細胞は形態学的にも,また表面抗原発現の点からも種々の細胞集団であり,また産生されるM蛋白ならびに骨髄腫細胞と骨髄間質細胞の相互作用により生ずる種々のサイトカイン・ケモカインにより腫瘍病変以外に多くの病態が含まれ,多彩な臨床症状を呈する点が他の悪性腫瘍と非常に異なる事実であり,治療には慎重な選択を要する.
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