Laboratory Practice 〈病理〉
アストラブルー染色
細沼 佑介
1
,
後藤 義也
1
,
安田 政実
1
1埼玉医科大学国際医療センター病理診断科
pp.666-670
発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102490
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はじめに
特殊染色を用いたムコ物質の組織化学的鑑別は,免疫組織化学が盛んな今もなお病理診断および細胞診の分野において日常的に行われる手法である.
アストラブルー染色は,Muller(1950年代)により弾性線維ならびにシスチン(-S-S-),システイン(-SH)基の証明法として報告され,Piochにより酸性ムコ物質の鑑別に用いられた1).わが国ではアルシアンブルー染色が広く用いられているためにアストラブルー染色の利用頻度は低いが,欧州では酸性ムコ物質の検出に日常的に用いられている.本稿では,主としてアルシアンブルーとの比較から本染色の実践を紹介する(表1)2).
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