けんさ質問箱Q&A
血液染色で用いられるフィールド染色とは?
後藤 文彦
1
1NTT東日本関東病院臨床検査部
pp.701-702
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100958
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Vol.33 No.9,〈検査じょうほう室〉「その血小板値大丈夫ですか?」に出てくる“フィールド染色”の術式・手順と実施上のポイント,特徴を教えてください.また,ライト-ギムザ染色(Wright-Giemsa stain)染色と比較してどうでしょうか.(尼崎市 M.I.生)
本文で紹介したように当院検査室では,採血の不備やEDTA(ethylenediamine-N,N,N',N'-tetraacetic acid)による血小板凝集などの偽性血小板減少の見逃し防止のため,初診時の血小板数が10万/μl以下,また前回値に比較して血小板数が50%程度の減少がみられた場合には目視法での確認を行い,特に至急検体での血小板数の報告をしています.その際に,ご質問のフィールド染色(武藤化学)で迅速に染色を行い血小板凝集の有無や,また巨大血小板,破砕赤血球など誤差要因の有無の確認を行っています.
以下,フィールド染色(Field stain)について解説します.
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