Laboratory Practice 〈生化学〉
HDL-CおよびLDL-C測定の直接法における反応特異性
杉内 博幸
1
1熊本保健科学大学衛生技術学科
pp.848-852
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102180
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はじめに
高密度リポ蛋白質コレステロール(high density lipoprotein cholesterol,HDL-C),低密度リポ蛋白質コレステロール(low density lipoprotein cholesterol,LDL-C)は,動脈硬化性疾患の早期発見や治療効果確認の目的で,集団検診や病院において広く測定されている.測定法としては,十数年前から沈殿法に代わって直接法が世界的に普及している.
この直接法は,現在,検査薬メーカー6社から原理の異なる試薬(表1)が市販されているが,測定値は健常人血清では一致するが,採血から長時間を経過した血清や特殊リポ蛋白質〔アポリポ蛋白質E(アポE)リッチHDL,リポ蛋白質X(lipoprotein X,LpX)など〕では,メーカー間差が大きいことが指摘されている.本稿では,これらのリポ蛋白質に対する直接法の反応性について概説する.
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