増刊号 メタボリックシンドローム健診検査技術マニュアル
各論
2. 検査手順 2) 生化学検査 (1) TG,HDL-C,LDL-C
栢森 裕三
1
1九州大学医学部附属病院検査部
pp.1175-1184
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101888
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
はじめに
厚生労働省が策定した内臓脂肪症候群(メタボリックシンドローム)の概念を導入した「標準的な健診・保健指導プログラム」が,2008年4月から開始される1).いわゆる「メタボ健診」の血液検査8項目のうち,脂質項目として中性脂肪,HDL-C(high density lipoprotein-cholesterol),LDL-C(low density lipoprotein-cholesterol)の測定が義務付けられた.さらにこの健診において医療保険者は,異なった検査施設での被保険者のデータを一元的に管理し,そのデータをもとに保健指導を実施しなければならないと定められている.このため健診実施施設は,どこで検査をしても互換性のある検査データを報告する必要がある.直近に迫ったメタボ健診のなかで,メタボリックシンドロームの治療・予防を的確に判断するためには,必須項目である脂質の正確な測定値を知らなければならず,そのためには検査手順を十分に熟知する必要がある.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.