Laboratory Practice 〈臨床生理●脳波検査のステップアップ・10〉
小児脳波判読(Ⅰ)
平野 嘉子
1
,
小國 弘量
1
1東京女子医科大学小児科
pp.836-841
発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102178
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
脳波検査は,中枢神経系の機能を簡便にかつ動的に評価する方法であり,小児では特に発作性疾患の鑑別や意識障害の判定,発達現象の評価目的で施行される.特に小児期は痙攣を起こす頻度が高く,日常診療においてはその鑑別診断の目的で本検査を施行することが多い.また,意識障害については,急性髄膜脳炎,脳症をはじめとするさまざまな疾患に合併する意識の水準,変容を客観的に判定するために用いられる.また,脳波の発達は,脳の形態的発達に相関し,脳の発達的変化の速度や部位的特徴を反映するため,各個人の段階的な発達的変化を評価するために施行される場合もある.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.