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まもなく夏本番の時季になりました.昨今地球温暖化でCO2削減が叫ばれておりますが,私が勤める大学は都内でもCO2排出量が多いため,その対策に大学で取り組んでいます.原油も毎日最高値を更新しています,新たにバイオエタノールなども開発され,石油のエネルギーに頼らないものが開発されてきています.臨床検査もエネルギーを効率よく利用して,より有用なデータを臨床側に報告できるような研究・開発を行うことが必要でしょう.
“ワンポイントアドバイス”で「ホルマリン固定組織標本の凍結切片作製法の検討」や,“Laboratory Practice”では「標本作製の自動化」などが紹介され,手作業が多く効率化が難しいと思われていた病理検査にも自動化が進んできています.また,“けんさ質問箱”で取り上げたように検査に使用するホルマリンの取り扱いをはじめ,働く人の安全や健康確保のために各種の規制も実施されてきています.“技術講座”では「臨床化学基礎技術シリーズ」としてこの4月号より臨床化学に必要な物理化学パラメータが連載され,5月号は「分析ツールその1:容量と重量(質量)」,6月号は「その2:温度」,そして今月号は「その3:圧力」が解説されています.このように臨床検査技師は,臨床検査のみではなく,あらゆる方面の知識を集めて仕事に臨むことを心がけていくことが大切です.また今月号は“一般検査室から 私の一枚”と“ラボクイズ”で,最近では珍しい寄生虫が掲載されていますので,寄生虫について勉強をされて,クイズに応募してみてはいかがでしょうか.さらに今月号は,特発性血小板減少性紫斑病,血小板機能検査の標準化,赤血球形態異常に関する標準化,再生不良性貧血に関連する検査値の推移など血液検査に関する知識を習得するには最適な号となっています.
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