けんさ質問箱
毛細血管抵抗検査について
丸山 征郎
1
1鹿児島大学医学部血管代謝病態解析学
pp.1478-1479
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101954
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Q.「毛細血管抵抗」検査とはどんな検査でしょうか.その意義はどういうことでしょうか.その代わりとなる別な検査法はありますか.(愛知 T.Y.生)
A.丸山征郎
■毛細血管の形態と機能
毛細血管(capillary)はヒトの血管のなかでは最大の面積を占める血管で,基底板で囲まれた1層の内皮細胞から成る細い(5~10μm)血管である.厚さは平均0.5μmしかなく,ガスの交換に好都合な形をしている.動脈の血液は,「終末細動脈」→「毛細血管床(capillary bed)」→「毛細血管後細静脈(postcapillary venule)」という経路をとり,静脈へと還流されるが,動脈から静脈へ還流されるまでを微小循環(microcirculation),あるいは微小循環床(microvascular bed)と呼ぶ.毛細血管床はさらに常に血液が流れる比較的太い毛細血管と,間歇的に流れる細い毛細血管(真毛細血管,true capillary)とに分けられる.真毛細血管への血液の流入は,真毛細血管の起始部にある毛細血管前括約筋(precapillary sphincter)によって制御されている.
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