増刊号 メタボリックシンドローム健診検査技術マニュアル
総論
7. 個人の基準範囲の概念
三宅 紀子
1
1順天堂大学医学部臨床検査医学
pp.1053-1060
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101872
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基準範囲
基準範囲は健康で生活習慣を同一とし,検査値に影響する因子をできるだけ排除した個人(基準個体)から求めた値である.また,基準個体の測定値から得られた分布の中央値を含む95%の個体が占める下限値と上限値の範囲と定義される.なお,基準個体は人種,性別,年齢,測定日時,季節,生活環境,採血時の体位,運動,食事が,設定した条件を満たすケースを選択する.このようにして得られた基準範囲は病態認識の基本的尺度として位置づけられる.基準範囲の幅は技術的変動・生理的変動(個人間変動・個人内変動)の影響を受ける.
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