臨床検査フロンティア 検査技術を生かせる新しい職種
医用画像情報管理士
井口 健
1
1大阪医科大学附属病院中央検査部
pp.492-493
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101726
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はじめに
近年,電子カルテの普及および医療分野における画像情報ネットワークシステムの急速な発展に伴い,医用画像情報処理に関する病院内での需要が増大してきている.病院経営の視点からも,システム化できるものはシステム化し業務を効率化することが重要視されている.
医用画像の分野では,CT,MRI,超音波検査に代表されるようなマルチモダリティから発生する大容量データが扱われ,画像ネットワークシステムや医用画像情報システムが,画像保存,画像配信および業務の効率化に威力を発揮している.
世界的には,病院内で独立に構築され稼動している各種システムを統合し,診療する側だけでなく,患者にもメリットが出るようなシステム構築を目指すIHE(integrating healthcare enterprise)が,1999年にアメリカで提唱された.わが国でもIHEの日本版IHE-Jが進められており,特に放射線科画像を中心とした医用画像分野について積極的に取り組まれている.
このように医療における医用画像情報管理の必要性は増しており,医用画像情報システム管理者はもちろん,検査に従事する技師にも医用画像情報に関する基本的な知識習得は業務を円滑に進めるために必須と考えられる.
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