検査じょうほう室 〈一般〉
穿刺液リバルタ反応陽性蛋白
酒井 伸枝
1
1埼玉県立大学保健医療福祉学部健康開発学科検査技術科学専攻
pp.384-385
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101688
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はじめに
一般的に穿刺液といわれているものには胸水,腹水,心囊液,関節液などがあり,いずれも体腔に存在し,健常人にも少量存在している.多量に貯留した場合には原因の確定検査として,主に細胞学的検査や細菌学的検査が実施されているが,その判定までには時間を要している.一般検査領域では穿刺液が滲出液か濾出液かの鑑別をすることで,貯留の要因を短時間で簡便にスクリーニングしている.鑑別は細胞成分のほかに外観・比重・蛋白量・リバルタ反応の結果を総合的に判定されるが,比重は高いが蛋白量が低い,蛋白量は高いがリバルタ反応は陽性でないといった滲出液の鑑別基準を満たさないことがしばしば起こり判定を困難にしている.
リバルタ反応は鑑別の一つであるが,その実施法が曖昧なことや白濁を起こす蛋白質の詳細な検討がないことから,本反応の有用性は今一つ見いだされていないのが現状である.
そこで,本反応の実施法を明確にしたうえで,反応陽性蛋白の検索を行った.
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