検査じょうほう室 生理:システム化の波に乗ってゆこう
生理機能検査におけるペーパーレス化
五味 ヒサ子
1
,
矢澤 直行
1
1昭和大学横浜市北部病院臨床検査部
pp.140-142
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101334
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暗中模索
「横浜市の港北ニュータウンに二十一世紀をリードする新病院を造る,そのために電子カルテシステムを導入して病院内のすべての業務をペーパーレスで行います.」そんな計画を具体的に聞いた1998年当初,生理機能検査に関してはオーダリングが進められていたものの,全項目について検査オーダから報告までをペーパーレスで行うなど,どこの施設でも行われていませんでした.苦悩の準備段階を経て,昭和大学横浜市北部病院は2001年4月に無事開院し,2年目を迎えることができました.ここでこれまでを振り返って,不安いっぱいの手探りで始めた準備段階から,実際に運用されている現在に至るまでの経過を紹介します.
準備期間
1. 病院の仕組みって
開院の1年半前から,医療情報部主導で生理機能検査システムのワーキンググループを作り,毎週検討会を行いました.メンバーはわれわれ臨床検査技師のほか,医師,看護師,事務職員,システムエンジニア(以下SE)で構成されました.検査が依頼されてから報告されるまで,そして,会計情報の流れなどシステム化をすることによって滞りのない一連の流れを作らなければなりません.緊急時,診察前検査の報告タイミング,医師が判読する場所やタイミングなど,ひとつひとつの検査結果がどのように利用されているか改めて認識することになりました.
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