技術講座 生理
心臓ドプラ計測の基礎
種村 正
1
1心臓血管研究所付属病院臨床検査部
pp.1387-1392
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101134
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新しい知見
左室拡張機能評価にパルスドプラ法による組織ドプラ法が利用されるようになってきた.左室流入血流による評価は正常型と,悪くなる順に弛緩異常型,偽正常型,拘束型に分類される.しかし,拡張機能が正常な正常型と拡張機能低下が進行した偽正常型との判別が困難であった.正常型や弛緩異常型の血流波形(E,A)と僧帽弁輪部速度波形(E′,A′)とは鏡像関係を示すが,偽正常型や拘束型では鏡像関係が失われる.それを利用して両者を判別できる.この方法は簡便で,高価な装置でなくてもできることから日常検査に取り入れる施設が増えている.
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