増刊号 新しい臨床検査・未来の臨床検査
各論
8.生理検査
2 頸動脈エコー
堤 由紀子
1
1東京女子医科大学神経内科
pp.1347-1352
発行日 2006年10月15日
Published Date 2006/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101128
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はじめに
頸動脈エコーは,動脈硬化の原因(高血圧・糖尿病・高脂血症・喫煙・肥満・加齢・男性)を有する例や,脳梗塞・心筋梗塞症例には必須となりつつあり,時間で検査が可能なため,患者さんに喜ばれることが多い.また肥満,高血圧,糖尿病,高脂血症の四つすべてを満たしている症例では成人病検診の二次検診項目となっている.ただし短所として,頸,肥満,高位内外頸動脈分岐の症例では観察困難であることと,石灰化部位での狭窄率評価は不能なことが挙げられる.本頸動脈エコー検査法は,日本脳神経超音波学会の頸動脈エコーによる動脈硬化性病変評価のガイドライン(案)1)に基づき解説する.ただし,本ガイドラインは不十分なところもあるので,最近の知見を加えた.
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