増刊号 新しい臨床検査・未来の臨床検査
各論
5.感染症検査
17 クラミジア・トラコマチス/淋菌核酸同時増幅同定検査
三鴨 廣繁
1,2
,
田中 香お里
1
,
渡邉 邦友
1
1岐阜大学生命科学総合研究支援センター
2岐阜大学医学部附属病院
pp.1293-1294
発行日 2006年10月15日
Published Date 2006/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101116
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はじめに
わが国における性感染症は,漸増傾向にあるが,そのなかでもクラミジア感染症および淋菌感染症によるものが多く,国家的な対策が求められている.特に,性感染症の初期診断において,C. trachomatisと淋菌を同時に検出することは,潜在的な感染を明らかにする意味でも重要と考えられている.性感染症の検査法としては,その性格上,①検査が高感度であること,②他の微生物との交差反応を示さないこと,③患者にとって侵襲性の低い検査であること,④検査に当たって生体試料などに含まれる種々の物質による反応阻害を受けないこと,などが求められるが,近年,従来の遺伝子DNAの検出法に対して,RNAを検出する方法が検討されてきた.
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