ラボクイズ
極端な異常値[1]
深津 俊明
1,2
1名古屋掖済会病院中央検査部
2名古屋掖済会病院中央輸血部
pp.1280
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100866
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症 例:70歳,男性.
既往歴:52歳,大動脈弁狭窄症兼閉鎖不全症で大動脈弁置換術,68歳,糖尿病,69歳,心不全,70歳,脳梗塞で入院歴あり.ワルファリン(1.0mg)2.5錠,ジギタリス製剤,利尿剤,降圧剤などで外来治療中であった.
現病歴:入院2週前より,咳漱,痰が出現する.胸部X線で浸潤影を認め,気管支肺炎の診断で入院となる.マイコプラズマ抗体価の上昇によりマイコプラズマ肺炎として,CPFX(シプロキサン(R))+CAM(クラリシッド(R))を投与する.入院12日目に気管支肺胞洗浄(BAL)施行後呼吸困難が増悪し,入院15日目に心不全+重症肺炎として集中治療部に転棟となる.気管内挿管の後人工呼吸管理とし,抗菌薬をPAPM/BP(カルベニン(R))+EM(エリスロシン(R))に変更する.経口投与不能のためワルファリンを中止し,ヘパリン投与に切り替える.入院18日目に血痰出現し,ヘパリンを中止する.その後,胸部X線上スリガラス陰影は増強し,入院32日目に間質性肺炎による呼吸不全で死亡する.
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