増刊号 細胞像の見かた―病理・血液・尿沈渣
第2章 血液 骨髄塗抹標本の見かた
4.骨髄液中に見られる正常細胞
5)その他の細胞
清水 長子
1
1慶應義塾大学病院中央臨床検査部
pp.1042-1045
発行日 2004年9月15日
Published Date 2004/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100786
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はじめに
正常骨髄標本,またはなんらかの疾病がある場合でも,いろいろな物質を貪食した細胞が標本中に認められる.標本の観察は,あらかじめ弱拡大で標本の全視野を観察し,その際標本の引き終わりや辺縁にどのような巨大細胞や細胞集団が出現しているかチェックし,巨大細胞や細胞集団があれば強拡大で確認する.
骨髄中に認められる巨大細胞としては,
(1)骨髄巨核球
(2)マクロファージ
(3)破骨細胞
(4)骨芽細胞の集団
(5)癌細胞の集団
(6)ホジキン細胞(Hodgkin cell)
(7)骨髄細胞の腫瘍性細胞
などが挙げられる.本稿では正常骨髄中に認められるその他の細胞(細網細胞・マクロファージなど)1~4)について写真を示して解説する.
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