学会印象記 第53回日本医学検査学会
何か新しい話題を求めて
井戸田 篤
1
1大阪府立成人病センター臨床検査科
pp.684
発行日 2004年7月1日
Published Date 2004/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100673
- 有料閲覧
- 文献概要
2004年5月14日,15日の2日間,第53回日本医学検査学会が富山市内で開催されました.城址公園を取り囲む形の,五つの会場と展示会場との全六会場で行われ,都市中心部でありながら会場間の移動にはつねに公園の新緑を眺めながら徒歩移動できる好立地でした.
今回,学会参加の目的は遺伝子検査一般演題の口演発表でしたが,発表は2日目ということもあり,自由に行動可能な1日目の目的を何か新しい話題を探すこととしました.しかし,会場選びには相当迷いました.メインテーマ「変貌する医学への貢献」を掲げるシンポジウムへ行くべきかどうか.独立行政法人化,病院機能評価,日臨技第3次マスタープラン,検査データの共有化,チーム医療などとても濃厚な内容です.しかし同じ時間帯には別会場でシンポジウム「血液細胞の判定基準について」やパネルディスカッション「腸管感染症検査の標準化」もあります.会場選択に苦慮しながらも,結局抄録だけではわからない一般演題を選択しました.行き先は管理運営の口演です.臨床検査技師を中心とした医療情報室の管理運営,臨床検査技師の採血業務,検査部門主体の院内検査対策,糖尿病療養指導など,いずれもチーム医療にかかわる臨床検査技師についての報告が目立ちました.また聴衆者の年齢が比較的若い方も多く,チーム医療だけで独立させてもよいのではと思いました.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.