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イオン選択電極法によるクロールイオン測定でのブロム剤の影響 Cl値の異常高値が臨床診断に結びついた!?
高橋 勝幸
1
1日本大学医学部附属板橋病院臨床検査部
pp.470-472
発行日 2004年5月1日
Published Date 2004/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100652
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[えっ! Clが300mmol/l!?]
電解質測定が炎光光度法と電量滴定から,イオン選択電極法(ion selective electrode method,ISE)に変わろうとしている1985年,緊急検査でとんでもない検査成績が報告された1).電解値をISE法で測定したところNa145,K2.9,Cl300mmol/lとCl-は生理的変動幅を著しく超える値であった.担当技師は,その数値に驚き,何度も再測定したが同様の値であったため医師に報告した.
患者は,意識障害の38歳の女性で入院時検査では,AST,ALTが高値を示し,T-Bill1.6mg/dlと肝細胞障害の所見が認められ,劇症肝炎が疑われていた.
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