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高脂質血症薬の抗ウイルス作用
池田 正徳
1
,
加藤 宣之
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科分子生物学分野
pp.491-494
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100436
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はじめに
スタチン剤は現在,世界で最もよく使われている薬剤の一つで,高コレステロール血症の治療剤として臨床で用いられている.わが国では,現在,アトルバスタチン,シンバスタチン,プラバスタチン,フルバスタチン,ピタバスタチン,ロスバスタチンの6種類が承認されている.スタチン剤はコレステロールの合成阻害を主要な薬理作用として持ち,血中のコレステロールを下げる薬剤として開発されたものであるが,最近,コレステロール低下作用以外の多様な効果も注目されつつある.
本稿では,スタチン剤のコレステロール低下作用以外の新しい効果として,C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus,HCV)を中心とした抗ウイルス効果について解説したい.
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