コーヒーブレイク
知ッ得?ヒストリー「輸血編」
新屋 博明
1
1仙台基礎臨床検査研究会
pp.1522
発行日 2005年12月1日
Published Date 2005/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100204
- 有料閲覧
- 文献概要
輸血史も他の科学史同様,戦争を抜きに語ることはできない.輸血ではさらに,血液という道徳的にも宗教的にも意義深いものを扱うだけに,輸血史は奥が深く,示唆に富んでいるのである.
死体血輸血はほんとうに行われていたのか?
1930年3月23日,ロシアのセルゲイ・ユーディンは自殺を図って手首を切ったエンジニアの若い男性に死体血を輸血した.供血者は6時間前にバスに轢かれて死亡した60歳の男性だった.脈が触れず意識のなかった患者は,輸血後意識が戻り顔色もよくなった.そして,2日後には退院した.(スゲエ!)
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.