研究
新血清ロイシンアミノペプチダーゼ(LAP)測定法について
松谷 衛
1
,
竹久 元彬
1
,
福波 黎子
1
,
島末 明
1
,
菊川 縫子
1
1広島県立広島病院研究検査科
pp.300-302
発行日 1967年4月15日
Published Date 1967/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917165
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はじめに
ロイシンアミノペプチダーゼ Leucine Aminopeptidase(LAP)の研究については,1929年 Linderstrφ-m-Lang1),1944年 Smith2)によってなされ,1958年Rutenburg Goldbargら3)〜6)が膵癌患者の血清,尿中に本酵素活性の上昇をみいだし,その診断に利用できると報告して以来,注目をひくに至った。最近各方面におけるこの酵素の臨床研究の結果,黄疸の鑑別,膵頭部癌の診断,悪性腫瘍の肝転移の早期発見等に有意であることが認められている。小川,松谷ら7)はLAPおよびそのIsozymeについて報告し,肝胆道疾患に有意義であり,LAP値が低い症例,時期,すなわち正常範囲においてもLAP Isozymeによると,肝細胞性のものか,胆管系のものか,鑑別診断が可能であり,胆管閉塞が管内性のものか,管外性のものか鑑別診断が可能と思われるとのべている。
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