技術解説
血糖検査の正しい測り方
玄番 昭夫
1
1順大医学部臨床病理
pp.247-252
発行日 1967年4月15日
Published Date 1967/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917145
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
もっとも正しい血糖(ブドウ糖)測法定は,つぎの反応系を用いた酵素法といわれている。
ブドウ糖+ATP―ヘキソキナーゼ―→ブドウ糖-6-リン酸+ADP (1)
ブドウ糖-6-リン酸+TPN+―ブドウ糖-6-リン酸脱水素酵素―→6-ホスホグルコノラクトン+TPNH十H+ (2)
(340または366mμでTPNHの増加を測定)
本法で,たとえば精秤して作った100mg/dlブドウ糖基準液を測定してみると,いつも91mg/dlの値しか得られず,このことより精製ブドウ糖でも常に9%の水分を含有すると考えられている。したがってブドウ糖基準液中の正確な含有量は本法で検定しなければならないとさえいわれている。しかし実際このような方法を日常臨床検査として採用することができないので,昔から多種多様の測定法が考案されてきた。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.