外国雑誌より
4種類の尿中細菌検査法の比較/C. C. F. の迅速判定法
Harry P. Dalton
,
中 甫
1
Kay Honeywell
,
Harvey Mendelow
1東京衛生病院臨床検査科
pp.1038-1039
発行日 1966年10月15日
Published Date 1966/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917070
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尿中の細菌数の定量的計算が臨床的に意義があることを実証するために数多くの尿中細菌定量法が考案されてきた。最初に考案され現在最も広く行なわれている方法はシャーレ中に培地と共に流し込む混釈法であるがコロニーを数えることを目的としている他の方法も満足な結果を与えている1)3)7)9)10)。尿中細菌数を定量的に計算するのに価値があるもう一つの方法はグラム染色法である。この方法は染色によって菌の存在が立証されるには尿中に細菌が約100,000/ml存在しなければならないという原理に基づいている5)。最近尿中細菌定量に簡単で再現性のよい方法として2種類の方法が報告されている。まず第一の方法は2, 3, 5, triphenyltetrazolium chlorideが活発な代謝作用を行う細菌により赤色不溶性のtriphenyl formazanにまで還元されることを原理とする方法である8)。第二の方法は尿中から一定量の細菌を取りだすために濾紙を採用しその細菌のついた濾紙を寒天ブロックの一定の場所におく方法である6)。この論文の目的はコロニー数算定法,グラム染色法,テトラゾリウム塩法,濾紙法による尿中細菌数定量法の正確度および便利さを比較することである。
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