外国雑誌より
血糖
北野 敬
1,2
1都立大久保病院検査室
2社団法人日本衛生検査技師会
pp.935
発行日 1966年9月15日
Published Date 1966/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917057
- 有料閲覧
- 文献概要
血液中の糖は,ほとんどブドウ糖であるが蔗糖や乳糖も幾分かは,含まれている。空腹時における健常者の血液中には普通,80〜120mg/dlの糖を含有している。食後では,その平均値が180mg/dlに達することもある。筋肉中のブドウ糖は酸化によってエネルギーと熱になる。糖は腸管から吸収され血液に入る,そして過剰分はグリコーゲンとして,大部分は肝臓に貯臓される。過剰の糖のうちのあるものは脂肪に変り内臓,とくに腎臓の回りや皮下に貯えられる。炭水化物の摂取が少なければ,グリコーゲンはブドウ糖に変り,もとの血液に入る。
ブドウ糖代謝は,膵臓のLangerhans島から分泌されるホルモンであるインシュリンによって調節される。インシュリンの分泌が不十分な場合には真性糖尿病が起こる。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.