今月の主題 輸血検査
各論―同種抗体の検出
血漿蛋白に対する抗体と輸血副作用
比留間 潔
1
Kiyoshi HIRUMA
1
1東京都立駒込病院輸血科
キーワード:
血漿蛋白
,
輸血副作用
,
IgA欠損
Keyword:
血漿蛋白
,
輸血副作用
,
IgA欠損
pp.874-879
発行日 1999年8月15日
Published Date 1999/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916920
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アナフィラキシー反応も含め即時型の非溶血性輸血副作用の大半は原因が不明である.一部は血漿蛋白の多型性に対する同種抗体や,血漿蛋白欠損における抗体が輸血副作用の原因になる.現在までに輸血副作用の原因として明らかな抗体は,IgGのallotypeであるGm特異的抗体,IgAに関してはクラス特異的抗体,サブクラス特異的抗体,allotype特異的抗体,およびβリポ蛋白のallotype,Ag (a)特異的抗体などである.欧米ではIgA欠損者に存在する抗IgA抗体による重篤な副作用が最も問題になるが日本では頻度が低い.
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