今月の主題 遺伝子多型と疾患
各論:疾患と多型
アルコール依存症に関連する遺伝子多型
石黒 浩毅
1
,
有波 忠雄
1
Hiroki ISHIGURO
1
,
Tadao ARINAMI
1
1筑波大学基礎医学系遺伝医学
キーワード:
アルコール依存症
,
アルデヒド脱水酸化酵素
,
アルコール脱水酸化酵素
Keyword:
アルコール依存症
,
アルデヒド脱水酸化酵素
,
アルコール脱水酸化酵素
pp.1539-1542
発行日 1998年11月15日
Published Date 1998/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916900
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アルコール依存症に関連している多型のある遺伝子は,ADH2およびALDH2遺伝子である.特にアジア人にみられるALDH2遺伝子多型の酵素欠損型対立遺伝子を持っている人は持ってない人に比べてアルコール依存症になる危険が1/5程度に小さくなる強い疾患抵抗性遺伝子である.一方,アルコール依存症にかかりやすい疾患感受性遺伝子の検索が世界中で行われているが,まだ,すべての研究者が認めるものは見つかっていない.
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