私の工夫
Benedict-Roth呼吸計の空気洩れ防止
佐藤 博則
1
1秋田県男鹿市立綜合病院検査室
pp.163
発行日 1964年2月15日
Published Date 1964/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916735
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呼吸計の検査は良く整備された器械で実施しなければいけません。空気洩れの検査は100グラムの分銅を内筒の上にのせ,10分間放置後,目盛が元に戻れば洩れのないことが明らかと成書に記してあります。故障のおこる場所として,マウスピース接続管,ゴムパッキング不良,温度計,ゴム栓,シード弁,ゴム管不良などがありますが,ネジ山部分からの空気洩れが最大と思われますので,ネジ山のところにバルカテープシールを巻いて連結すれば,ネジ部分のところよりの洩れはなくなります。
本体の空気洩れの検査は,呼吸管連結部をゴム栓またはゴム袋で密閉して分銅をのせたとき正常であれば,呼吸ゴム管以後マウスピースの間に異常のあることがわかります。温度計部分の洩れにはゴム栓,温度計にビニール接着剤をつけて修理すれば完閉します。バルカテープの巻き方はテープをネジ部分の先端部分に「のの字」方向に強く一巻きし,約10ミリほど重ねて切断し,指でネジ山部分に押しつけてから締めつけます。熱的化学的にネジ部分を損傷させず,取りはずしが容易であります。このテープは日本バルカ工業から発売されていて,金物屋で求めることができます。
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