講座 臨床生化学講座Ⅳ
血漿タンパク質
松田 誠
1
,
藤沢 洌
2
1東京慈恵会医科大学医化学教室
2東京慈恵会医科大学医化学教室高橋内科
pp.499-504
発行日 1967年7月15日
Published Date 1967/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916668
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I.血液のタンパク質
血液の構成をみると
血液{水分—血漿{血清フィブリノーゲン有形体{赤血球白血球血小板}血餅のごとくで,全血の総タンパク量は平均22%をしめ,その2/3(約15%)は赤血球にふくまれるヘモグロビンであり,1/3(7%)は血漿タンパク質にもとづく。ヘマトクリット数(全血に対する有形体の容量%)は男45%,女41%で(重量%にすると50%をこえる),血液の約半量は血漿からなる。赤血球のタンパク質は大部分がヘモグロビンからなっているが,血漿中のタンパク質は非常に多くのタンパク質の複合体からなり,単純蛋白質,脂タンパク(リポプロテイン),糖タンパク(グルコプロテイン)をはじめ,抗体,酵素,ホルモンとしての機能をいとなむ種々のタンパク質がふくまれている。図1に血液中のいくつかのタンパク質の大きさを比較してしめした。
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