入門講座 病理
特殊染色<1>
畠山 茂
1
1東京医科歯科大学医学部病理
pp.816
発行日 1967年11月15日
Published Date 1967/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916252
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H・E重染色はもっとも普遍的な染色法で常用されるが補助的なものとして結合織染色がある。アザン染色マッソントリクローム染色,ワンギーソン染色などがそれであるが結合織線維のみを染めるだけでなく核・細胞質は勿論のこと筋線維・膠原線維を異なる色調で染別し,細胞内分泌顆粒を染め出す場合もあり見慣れたらかえってH・E染色をしのぐ利点を持っておりH・E染色に代わりうるものであろう。ただH・E染色のごとき一定した染色結果と簡便さを有していないのが欠点である。
各染色とも二ないし三種類の酸性色素から成り主として染料分子の大きさの違いによる組織網孔浸透性の差によって染別するのが原則である。
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