私のくふう
マジックインキスタンド/ホールピペットホルダー
石川 浩子
1
1神奈川県立成人病センター
pp.798,826
発行日 1967年11月15日
Published Date 1967/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916244
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日常私達が,検査を行なっていて,意外に「書く」「記す」という作業が多いように思われます。氏名,番号,記号など検査には必ず,ついてまわり,ボールペン,鉛筆,サインペン,そしてマジックインキ等が盛んに,使用されていますが,なかでも試験管にはその特徴からマジックが一番多く使用されている。しかしマジックは意外に使用動作に無駄が多く,一見なんでもない動作に不便を感じる時があります。先ず手にとりキャップを左手ではずし,試験管を持ち,そして「書く」。次に再び左手でキャップをする。必要な時には,何処かへころがり手近な所になく,「マジック,マジック!」とさがすこともしばしば……である。又キャップを忘れた時には,乾燥してしまって使用に耐えない等,度々経験することである。そこで私達はその動作をなるべく省略する為に,次のようなものを作りました。ありあわせのアクリル樹脂板(厚さ1cm位)にマジックインキのキャップが入る位の少し斜めの,赤,黒用2コの穴をあけ,キャップをエポキシ樹脂でその穴に半分程,うめこみ接着し,マジックインキの軸をその中にさしこみインキスタンドの様な形にしたものです(図参照)。使用してみると,①キャップをとる時片方の手で,用が足り(軸を軽く右手で廻せばよい),②左手には最初から試験管を持つことができ,書く動作が簡略化されました。
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