研究
アデノウイルス感染症の病原診断
川名 林治
1
,
金子 克
1
1岩手医科大学医学部細菌学
pp.1164-1167
発行日 1966年11月15日
Published Date 1966/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916021
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はじめに
アデノウイルスはアデノイドの組織培養中にたまたまRowe1)らにより特異的な変性を示すagentの発見に始まったことは有名な話である。Huebner2),Parrott4),Hilleman5),Ginsberg6)らにより呼吸器疾患,発疹症,眼疾患,近年においては腫瘍ウイルスとしてその病因ならびに血清学的研究についての詳細な報告が発表されてきている1)〜14)22)23)。わたしたちもアデノウイルス8型による流行性角結膜炎15),アデノウイルス3型の咽頭結膜熱16)を経験しすでに報告したが,これら病原ウイルスの検索の方法,すなわちウイルスの分離,中和試験(Neutralization test;NT),補体結合反応(Complement-fixation test;CFT),赤血球凝集抑制反応(Hemaggulutination inhibition test;HI)の術式14)につき詳述したい。
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