研究
4-アミノアンチピリン(AAP)による血清中のホスファターゼ定量について
松谷 衛
1
,
竹久 元彬
1
,
山口 洋子
1
,
森増 紘子
1
,
福波 黎子
1
1広島眼立広島病院研究検査科
pp.269-272
発行日 1966年3月15日
Published Date 1966/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915924
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はじめに
血清中のアルカリ,酸性ホスファターゼ(ALP,ACP)の測定法として今日まで多くの報告が発表されている。その主なものとして基質をβ-ダリセロン酸使用のものはBodansky1),Shinowara,Jones,Reinhart(S-J-R法)法2),P-ニトロフェニルリン酸使用のものはBessey Lowry Brock(BLB)法3),フェニルリン酸使用のものはKing Armstrong4),Kind King(K-K法)5)法があり,各病院ごとにまったく任意に使われているのが現状である。
私達の病院では最初S-J-R法を使用していたが,操作,精度の点において良好な成績が望めないので種々検討した結果,Sigma社6)のNo. 104,BLB法が感度ならびに繰りかえし測定の再現性が良好であり,特に操作段階が他の方法に比し最も少く簡単であるので今日までずっと使用してきた。ところが日本消化機病学会の肝機能検査の標準法7)は,あらゆる論争をのりこえてK-K法と決定され,その操作法,注意事項など細かく定められた。
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