特集 免疫学的検査の進歩
Ⅵ.機械
電子スピン共鳴(ESR)測定器(LSIAを含む)
桃井 宏直
1
1東京医科歯科大学・第1内科
pp.1299-1303
発行日 1979年11月1日
Published Date 1979/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915288
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放射免疫測定法(RIA)はその感度が極めて高いにもかかわらず,放射性廃棄物による汚染が問題となるところから,将来臨床検査の立場から,これに代わる検査法として今日いろいろ新しい試みがなされている.モルヒネの血中濃度の測定に端を発したStanford大学とSynva社の考案したSIA法(spin immunoassay)は1),その感度においてRIA法には及ばなかった.
しかるにその後,リポソームを用い,その膜表面に脂溶性抗原をまぶし,リポソーム膜内にスピンラベルを封じ込み,そのようにして用意されたリポソーム膜上で補体結合性抗原抗体反応を行わせて膜を破壊し,壊された膜内のスピンラベルの放出に伴うシグナルの線長比から,溶液中の抗体の量を定量する方法が案出された.
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