特集 免疫学的検査の進歩
Ⅵ.機械
セルソーター—FACS(Fluorescence activated cell sorter)
高橋 英則
1
,
奥村 康
2
1千葉大学免疫研究部
2東京大学血清
pp.1293-1295
発行日 1979年11月1日
Published Date 1979/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915286
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近年,リンパ球の研究が盛んに行われ研究が進むにつれて,現在ではリンパ球系細胞は単にT細胞,B細胞に分類されるのみならず,その中でも更に小さな細胞群に,その細胞表面の遺伝子表現を利用して細分類される時代が到来した.すなわち現在では細胞膜表面上に表現される種々の遺伝子産物(マーカー)に対する抗体の作製が可能になり,その抗体を利用してそれぞれの細胞群の機能的多様性が明らかにされつつある.
FACS(Fluorescence activated cell sorter)はこのような研究目的のために,極めて有用な手段を提供しているが,この器械は今から十数年前アメリカ,スタンフォード大学のHerzenberg教授の考案のもとに開発されたもので,多くの工学系科学者を含むプロジェクトチームの長年の努力と米国政府の経済援助により実現した,ある意味では夢のような器械である.
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