今月の主題 生理検査・2
カラーグラフ
急性心筋梗塞症LDHアイソザイム分画像を中心に
元田 憲
1
,
川崎 英
2
1金沢大学医学部・第2内科
2金沢大学医学部内科
pp.984-986
発行日 1979年10月15日
Published Date 1979/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915216
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急性心筋梗塞症とは冠動脈の機能的,器質的障害により,流域心筋の絶対的血流量の減少または相対的酸素不足によって生ずる急性心筋壊死である.病因としては冠動脈の炎症性病変,大動脈及びその弁の病変による二次的虚血や冠塞栓によっても起こりうるが,ほとんどは冠動脈硬化症を基盤とする冠動脈閉塞または高度の狭窄のうえに発症する.臨床的には強く長い胸痛を主症状として,しばしばショック,心不全などを伴うことが多く,他覚的には特異的な心電図所見,血清酵素の変動が最も有力な診断的価値を有する.そしてこれらの所見は冠血流障害に基づくものではなく,心筋壊死に基づくものと理解されている.
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