増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック
Ⅶ 全身性疾患
骨髄腫
菊池 春人
1
1慶應義塾大学医学部臨床検査医学
pp.550-552
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201597
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病態
基本的疾患概念
形質細胞は液性免疫の主役となる抗体(免疫グロブリン)を産生する細胞でリンパ球のB細胞が分化したものである.形質細胞が腫瘍化したものが骨髄腫(形質細胞腫)である.骨髄で多発結節性に増殖する場合がほとんどで,このときは多発性骨髄腫と呼ばれる(英語のmultiple myelomaからMMと略されることも多い).それ以外の病型として,孤立性の増殖をするもの(孤立性形質細胞腫),骨髄以外の軟組織などに発生するもの(髄外性形質細胞腫),白血病化すなわち末梢血に腫瘍細胞が出てくるもの(形質細胞性白血病)などがある.
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