Laboratory Instrumentation
尿自動分析器
川島 徹
1
,
林 康之
2
1順天堂大学附属医院中検
2順天堂大学・臨床病理
pp.674-677
発行日 1978年6月15日
Published Date 1978/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914786
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尿定性検査の簡易化は試験紙の登場によってほぼその目的を達したかの観がある.一方,定量検査法に関してはまだそのほとんどが用手法に頼っており,検体の持つ不潔感からどうしても敬遠される作業となっている.血液化学,血清免疫部門に比較して本来は最初に自動化されてしかるべきものなのであるが,遅れて現在に至っている.その理由は幾つかあげられるが,最大のものは尿中成分の不均一なことであると思われる.また単一成分であってもほとんど0に等しい濃度からその106倍に至るまでの濃度差を持ち,とても単純な測定法ですべての範囲を正確に再現性良く測定することはできない.この致命的とも言える検体側の欠陥をいかにうまく覆い隠すかが自動化への道を遠くしたと言えるであろう.我々は昨年から日立678型分析計を使用し,日常検体処理を試みたのでその内容を紹介する.
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