特集 小児の臨床検査
Ⅰ.サンプリングの技術
B.骨髄
細谷 亮太
1
1聖路加国際病院小児科
pp.1166-1168
発行日 1977年11月1日
Published Date 1977/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914525
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骨髄は骨の内腔を満たしている組織であり,働きとしては造血機能の他に異物,細菌の貪食や抗体産生などの網内系機能も有している.生後数年は全身のかなりの部分の骨髄が造血細胞を主とする赤色骨髄である.しかし成長するに従い赤色骨髄は徐々に脂肪細胞に置き換わり黄色骨髄へと変化する.比較的遅くまで赤色骨髄を残しているのは,胸骨,骨盤骨,頭蓋骨,脊椎,肋骨などである.骨髄を採取して検索することは血液病の診断や悪性腫瘍の骨髄転移の有無を知るに不可欠である.骨髄を採取するには骨髄穿刺,生検針による骨髄生検,外科的手段による骨髄生検の三つの手段がある.本項では前二者について述べる.
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