私のくふう
メチル紫によるアミロイド染色の改良法
安藤 千秋
1
,
柳原 誠
2
1大垣市民病院中検
2大垣市民病院皮膚科
pp.891
発行日 1977年8月15日
Published Date 1977/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542914449
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日常病理検査室でのアミロイドの証明には,コンゴー赤染色,チオフラビンTなど各種の特殊染色法が報告されている.メチル紫(メタクロマジー)による染色はかなり特異性があると言われている.しかし一般に行われているメチル紫染色法は,操作は簡単ではあるが,染まりが淡く,染色後の退色が早く長期保存が困難である.また,Romeis1)の染色法は,染まりは良好ではあるが操作が複雑でしかも長期保存は困難である.今回,我々が改良した染色法は,切片をスライドに貼付し,脱パラフィンすることなく,そのまま染色した点,及びキシレンによる脱パラフィン後,直接バルサムで封入する点である.そうすることによりメチル紫はキシレンで不溶解であるため,美麗な標本を得ることができる.そのうえ,標本は長期保存に耐え,更に偏光顕微鏡で,アミロイド物質特有の偏光を証明できる特徴を有している.
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