今月の主題 尿中低分子蛋白の測定と意義
病態解説
腎移植後の拒絶反応とその早期診断
山田 豊
1
Yutaka YAMADA
1
1山梨医科大学泌尿器科学教室
pp.891-899
発行日 1988年8月15日
Published Date 1988/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913715
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近年臓器移植に対する強い要望が多くなってきた.この背景には臓器置換療法として,人工臓器の発展とともに,その機能代行の面から必要不可欠なものと考えられてきたからである.一方,脳死問題など多くの社会的側面をかかえており,本邦においてただちに発展する治療になっていないのが現状である.しかし欧米においては腎移植はむろんのこと,肝,膵,心の移植例が日ごとに増加しつつある.臓器移植の臨床でもっとも多い腎移植を中心に,その移植免疫反応,ならびに抗免疫療法について,なるべく最新の知見を加えて,その概説を試みた.
〔1〕章,移植免疫反応の発生で,移植の歴史と移植の種類,さらにT細胞を中心とした免疫反応の機序について述べた.
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