今月の主題 人工知能と臨床検査
エキスパートシステム
循環管理のエキスパートシステム
田中 博
1
Hiroshi TANAKA
1
1浜松医科大学医療情報部
pp.41-48
発行日 1988年1月15日
Published Date 1988/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913551
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
本解説では,年々複雑化する循環器疾患の管理に対して,人工知能の応用技術として発展したエキスパートシステムや知的情報処理のフィージビリティを考察し,内外の循環管理エキスパートシステムの現状を紹介する.とくに,循環器疾患の特徴を反映して,循環器疾患管理のエキスパートシステムにおいては,"生理的機構に基づいたメカニズム的な推論(physiologicalreasoning)"や,"物理的な定量的な思考と病態に対する因果的・概念的な思考の融合(qualitative-quantitative reasoning)"の実現が必要であることを強調し,不整脈監視システムCALVIN,病態論的なレベルでの"深い知識"に基づいた心不全の循環管理システムHeart Failure Program,人工心臓管理システムについて述べる.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.