資料
ビクトリアブルーBを用いた細菌鞭毛染色法について
井戸 好美
1
,
竹内 典子
1
,
藪内 英子
1
1岐阜大学医学部微生物学教室
pp.1136-1140
発行日 1987年10月15日
Published Date 1987/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913436
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はじめに
鞭毛の位置,数,および波形を決めるための鞭毛染色は細菌を分類・同定するうえで重要な試験の一つである.鞭毛染色にはLeifson法,Löffler法,西沢・菅原法,戸田法などいろいろある1).なかでもタンニン酸とフクシンを用いたLeifsonの鞭毛染色法は,染色操作が一度だけで良いという点で簡単であるとともに,染色液を長期保存できること,標本が美しいことなどの点で優れている.新たに市販されたビクトリアブルーBを用いた鞭毛染色液シオノギ(塩野義製薬)による染色法は,未固定菌液でも鞭毛を染めることができた.われわれは,発酵および非発酵性のGram陰性桿菌15属26菌種26株と嫌気性Gram陽性有芽胞桿菌1属2菌種2株の計16属28菌種28株を使い,ビクトリアブルーB染色液の性能を調べたので報告する.
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