マスターしよう検査技術
ビクトリアブルー染色
諏訪 幸次
1
,
松田 繁子
1
,
町並 陸生
1
1東京大学医学部病理学教室
pp.1301-1305
発行日 1990年9月1日
Published Date 1990/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543900377
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ビクトリアブルーは,中等極性色素として知られ,類脂質の染色に用いられていた1).また,レゾルシンなどを加えて作る液は,弾性線維を染めることで知られている2).
ホルマリン固定,パラフィン切片でHBs抗原を証明する方法には,オルセイン(Or)染色3)やアルデヒドフクシン染色がある.さらに,これらの欠点を補う方法としてビクトリアブルー(VB)染色4)が開発されている.また,酵素抗体法としてPAP法やABC法があり正確な結果が得られるが,ペルオキシダーゼをジアミノベンチジンを用いて発色させるとOr染色のように茶色となり,生体内のリポフスチンやセロイド色素との区別に問題が生じることがある.また,一次血清がまだまだ高価であることなどの問題もある.
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