資料
非発酵用・短時間同定キットノンファグラム(テルモ)の検討—第2報 臨床分離株での治験
狩山 英之
1
1大阪府立身体障害者福祉センター附属病院研究臨床検査科
pp.418-422
発行日 1986年4月15日
Published Date 1986/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912935
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
ブドウ糖非発酵Gram陰性桿菌(以下,非発酵菌と略す.)の同定法は10年ほど前に藪内1)や五嶋2)らにより紹介され始めた.最近では数種の簡易同定システムが市販され,かなり便利になってきている.しかし正確さと迅速さをともに求められる臨床検査を思うと,どのシステムも培養日数が従来法と変わらず,時間がかかりすぎるという不満が残る.このような折,"ノンファグラム(テルモ)"(以下ノンファと記すものはノンファグラムである)が開発された.これは従来からの非発酵菌の同定は手間と時間がかかるのはあたりまえ,というイメージを打破するかのような迅速性を持つ.第1報でATCC株を用いての基礎的検討成績を報告した.今回は臨床材料からの分離菌株を用い,その信頼性と有用性について検討してみた.この検討成績を報告する.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.