シリーズ・癌細胞診・16
前立腺癌—穿刺吸引細胞診
坂本 穆彦
1
,
都竹 正文
2
,
平田 守男
2
Atsuhiko SAKAMOTO
1
,
Masafumi TSUZUKU
2
,
Morio HIRATA
2
1(財)癌研究会癌研究所病理部
2癌研究会附属病院細胞診断部
pp.405-408
発行日 1986年4月15日
Published Date 1986/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912932
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1.はじめに
前立腺癌に関する細胞診用検体が尿によっていた時代には,その結果は必ずしも満足できるものではなかった.しかし,近年,わが国にも導入されつつある穿刺吸引細胞診は,内外の諸家の報告によれば,前立腺癌に対し高率の正診率を示し,十分に実用に耐えられるものであることが明らかにされてきた1,2).
わが国では,前立腺に対しての本法の適用がいまだ十分に普及しているとは言えないが,習熟すれば比較的容易に実地に利用できるものと思われる.なお,日常検査における診断指針としては広く普及されているものを文末に掲げたので参考にされたい3,4).
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